ホテル ホワイトキャビン

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お金と手品

手品師らが、手品用コインを加工したとして貨幣損傷等取締法違反容疑で逮捕されるという事件があった。http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20061115k0000e040065000c.html
手品師とお金とは、絶妙な取り合わせである。

手品は、人の錯覚や思い込みなどを利用して見事に不思議なことが実現していると思わせるエンターティメントだ。

手品の歴史は、文明の発祥と同じくらい古いと言われている。
時代とともに進歩や衰退を遂げて、現在のイリージョンと言われる大型マジックから間近に見せるクロースアップマジックなどさまざまなものがある。

手品は見れば見るほど不思議なものであるが、タネを聞くとこうなっていたのかと簡単なものから複雑なものまで良くできている。

文明とともに発展してきたのは、人はいつの世も幻惑されたり、楽しんだりの娯楽を求めているからだろう。

お金も、文明とともに誕生したものである。
これもまた、人を幻惑させるに十分過ぎるものである。
人を破滅に追い込んだり、成功者にならしめたりと恐ろしいほどの魔力を秘めている。

手品とお金には、人を幻惑させる共通点がある。
だからこそ、コインや紙幣を使った手品は廃れることがないのだろう。

このニュースを聞いたあとで、たまたま訪れた書店でお金を使った折り紙を見た。
作者はしゃれが好きな方のようで、作品名がしゃれになっていた。

実際に展示してあった作品の中で、
目を引いたものは「家政婦は見た」と命名された作品。
樋口一葉がドアから覗いている形に折っていた。
まさしく家政婦が見ている形になっていた。
世の中には器用な人がいるものだ。

折りしも、年末ジャンボ宝くじが発売中。

一度くらい、大金で折り紙などをしてみたいと考えなくもないが、
手品でお金をぽんと出すわけにはいかないので、
お金の幻惑にはまらない程度に一攫千金の夢を見るのが、庶民のささやかな楽しみなのだろう。